高齢者の運転免許返納は、ご本人とご家族の安心・安全に直結する重要なテーマです。

この記事では、返納のメリット・デメリット、判断の目安と手続き、そして「乗らなくなった車」をどう扱うかまでを簡潔にまとめ、納得のいく選択を後押しします。

運転免許証を返納する背景

高齢者の運転免許証返納は、単に「運転をやめる」という行動以上の意味を持ちます。

近年、高齢ドライバーによる交通事故の件数が社会的な課題として取り上げられることが増え、ご本人様やご家族の皆様が、将来の運転について深く考えるきっかけとなっています。

返納を検討する背景には、以下の3点があります。

  • 加齢の影響視力・聴力の低下、反応の遅れ、判断負荷の増大により、標識見落としや操作ミスのリスクが上がります。

これらの変化は、ご自身では気づきにくい場合も多く、結果として重大な交通事故につながる可能性があります。内閣府の統計データなどでも、高齢ドライバーによる事故の割合や内容が示されており、社会全体でこの問題への意識が高まっています。

  • 交通環境:多車線・複雑な交差点、歩行者・自転車・新モビリティの混在で、瞬時の判断が求められます。
  • 家族の不安:同乗時のヒヤリ、軽微な接触の増加、道迷い等が続くと、事故への懸念が高まります。

運転免許証を返納するデメリット

運転免許証の返納は、ご自身の安全やご家族の安心につながる大きなメリットがある一方で、これまでの生活スタイルに影響を及ぼす可能性もあります。

日常の移動が負担になる

運転免許証を返納すると、これまで自由に車で移動できていた環境から一変し、日常生活における移動が大きな負担となる可能性があります。

  • 買い物
  • 通院
  • 趣味・習い事
  • 家族・親戚訪問

代替手段として、バスや電車といった公共交通機関、タクシー、家族や友人の送迎、自治体によるデマンド交通や福祉有償運送などが挙げられます。

ですが、公共交通機関が充実していない地方にお住まいの方にとっては、移動手段の確保がより深刻な問題となる可能性があります。運転免許証の返納を検討される際は、ご自身の生活圏における交通環境や利用可能な代替手段を事前に十分に確認し、計画を立てることが重要です。

運転免許証での身分証明ができなくなる

運転免許証は、運転のためだけでなく、社会生活において最も広く利用されている身分証明書の一つとして、さまざまな場面で提示を求められます。

運転免許証を返納すると、この身分証明書としての役割が失われることになりますが、ご安心ください。運転免許証の返納後も利用できる身分証明書は、マイナンバーカード・運転経歴証明書・パスポートなど、複数あります。

運転免許証を返納するメリット

運転免許証の返納は、多くのメリットをもたらし、ご自身の安全だけでなく、ご家族の安心、そして社会全体の安全にも貢献できる選択肢です。

事故リスク低減

加齢に伴い、運転操作に影響を与え、交通事故のリスクを高める要因となります。

特に、ブレーキとアクセルの踏み間違い、一時停止や信号の見落とし、車線変更時の判断ミスなどは、高齢ドライバーに多く見られる事故のパターンです。

運転免許証を返納することは、ご自身が事故の加害者にも被害者にもなる可能性を根本的に解消する、最も確実な方法です。これにより、ご自身や他の方の命を守り、安全な社会の実現に貢献することができます。

心理的負担の軽減・家族の安心

「最近、運転に自信がなくなってきた」「ヒヤリハットが増えてきた」「夜間の運転が怖い」といった経験はございませんか?

このような不安を感じながら運転を続けることは、ドライバーご自身の大きな心理的負担となります。常に緊張感を持ってハンドルを握り続けることは、想像以上に心身にストレスを与えかねません。

また、ご家族も「いつか事故を起こすのではないか」「遠出の運転は大丈夫だろうか」といった不安や心配を常に抱えていることが少なくありません。

運転経歴証明書を受け取れる

運転免許証を返納すると、公的な身分証明書がなくなってしまうと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、運転免許証を自主返納した方は、申請により「運転経歴証明書」という公的な証明書を受け取ることができます。

この運転経歴証明書は、顔写真付きで、運転免許証と同様に公的な身分証明書として利用できます

さらに、一度発行されれば生涯にわたって利用できるため、更新の手間もかかりません。住所変更などの記載事項の変更も可能です。

多くの自治体や企業では、この運転経歴証明書を提示することで、様々な割引や特典を受けられるサービスを提供しています。これらの特典は、返納後の移動手段の確保や外出の機会を増やす手助けとなるでしょう。

運転経歴証明書で受けられる主な特典例

運転経歴証明書を提示することで受けられる特典は、地域や施設によって多岐にわたります。

特典の種類

具体的な内容

公共交通機関

バスやタクシーの運賃割引、乗車券の優待販売

商業施設

デパート、スーパー、量販店での買い物割引、ポイント付与

文化・娯楽施設

映画館、美術館、博物館、温浴施設などの入場料割引

宿泊施設

ホテル、旅館の宿泊費割引や優待サービス

その他

飲食店、理美容院などでの割引サービス

これらの特典は、各自治体や企業が独自に提供しているものですので、お住まいの地域や利用したい施設がどのようなサービスを提供しているか、ご確認ください。

運転免許証を返納する目安

運転免許証をいつ返納すべきかという明確な基準は存在しませんが、いくつかの目安を参考に、ご自身やご家族と話し合いながら、慎重に検討を進めることが大切です。

返納の目安チェック

日々の運転の中で、以下のような変化を感じることがあれば、運転免許証の返納を検討する一つのサインかもしれません。

  • ヒヤリが増えた/標識・信号の見落としがある
  • 夜間・雨天の運転が怖い/遠出を避けるようになった
  • 駐車時のこすり傷が増えた
  • 道を間違える、到着に時間がかかる
  • 同乗家族が不安を感じる

判断に迷ったら、高齢者講習・認知機能検査の結果や、教習所・免許センターの運転適性相談を参考にしましょう。

具体的な相談内容や実施場所については、お住まいの地域の警察署や運転免許センターにお問い合わせください。

 

運転免許証返納の手続き方法

スムーズに手続きを進めていただくために、必要となる書類や手続きの簡単な流れについて詳しくご説明いたします。

必要書類

運転免許証の返納手続きには、主に以下の書類が必要となります。運転経歴証明書の発行を希望される場合は、別途必要となるものもありますので、ご確認ください。

項目

詳細

補足事項

運転免許証

現在お持ちの運転免許証

返納する運転免許証の原本が必要です。

申請書

運転免許証自主返納申請書

手続きを行う窓口(警察署や運転免許センター)で用意されています。その場で記入することが可能です。

運転経歴証明書交付申請書

運転経歴証明書の発行を希望する場合

返納と同時に申請する際は、窓口で入手・記入できます。

申請用写真

運転経歴証明書の発行を希望する場合

縦3.0cm×横2.4cmのサイズで、申請前6ヶ月以内に撮影されたもの。無帽、正面、無背景で鮮明な写真が必要です。

手数料

運転経歴証明書の発行を希望する場合

1,100円(都道府県によって異なる場合があります)。

代理人による申請の場合

委任状、代理人の身分証明書、返納者の身分証明書(コピー可)など

詳細は各都道府県警察のWebサイトでご確認ください。一般的に、代理人による返納手続きは認められていますが、運転経歴証明書の即日交付はできない場合が多いため注意が必要です。

手続きの際には、念のため印鑑をお持ちいただくと安心ですが、多くの場合は不要です。

また、運転経歴証明書の発行を希望されない場合は、写真や手数料は不要となります。

 

手続きの流れ

運転免許証の返納手続きは、以下の手順で進めることができます。多くの場合、即日で完了しますのでご安心ください。

1.手続き場所の選択

  1. 運転免許センター(運転免許試験場)
  2. 警察署

2.窓口での申請

受付で「運転免許証自主返納」を申請(書類を記入)、希望する場合は「運転経歴証明書交付申請書」を記入します。

​3.運転免許証の返納

提出した運転免許証は回収され、返納手続きが完了します。これにより、運転免許証は失効します。

​4.運転経歴証明書の交付(希望者のみ)

返納と同時に運転経歴証明書の発行を申請した場合、多くは即日交付されます。警察署で手続きを行った場合や、代理人による申請の場合は、後日郵送となることがあります。

手続きにかかる時間は、窓口の混雑状況にもよりますが、通常30分から1時間程度で完了することが多いです。ご不明な点があれば、遠慮なく窓口の担当者にお尋ねください。

乗らなくなった車はどうする?

運転免許証を返納されると、これまで日常的に利用されていた車が、急に不要になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

車を放置するリスク

車に乗らなくなっても、そのまま放置してしまうと、さまざまなリスクがあります。

所有している限り、自動車税・保険・車検などの費用が発生し、長期放置はバッテリー上がりや劣化、盗難・トラブルの原因にも。使わないと決めたら、早めに処分・名義整理を行いましょう。

※廃車を放置するリスクに関しては「廃車を放置するとどうなるの?私有地に放置された車の対処法も解説」をご覧ください。

これらの問題は、いざ車を動かそうとした際に、修理費用がかさんだり、最悪の場合、走行不能になったりする原因となります。

また、車検が切れたお車を公道で運転することは法律で禁じられておりますので、ご注意ください。

※車検が切れた車に関しては車検が切れたらどうなる?|車検が切れた時の対処法を紹介をご覧ください。

乗らなくなった車の選択肢

運転免許証を返納し、車に乗らなくなった場合、いくつかの選択肢があります。ご自身に合った方法を見つけるためにお役立てください。

廃車

「廃車」とは、文字通り車の登録を抹消し、車籍をなくす手続きのことです。単に車を解体するだけでなく、法律上の手続きを完了させることで、自動車税や自賠責保険などの支払いを停止することができます。

長年連れ添った愛車を手放すことになりますが、不要な維持費をなくすためには有効な選択肢の一つです。

廃車に関しては「廃車に関する車の基本的な専門用語|初心者向け」で詳しくご説明しています。ご覧ください。

売却

乗らなくなった車を現金化したいとお考えの場合は、「売却」も選択肢となります。車を買い取ってもらうことで、まとまった資金を得ることができ、今後の生活費や移動手段の確保に充てることができます。

譲渡・一時抹消登録

車を完全に手放すわけではないけれど、一時的に使用を中止したい、または家族や知人に譲りたいという場合には、「譲渡」や「一時抹消登録」という選択肢があります。

譲渡

「譲渡」とは、親族や友人・知人など、特定の相手に車を無償で渡すことです。愛着のある車を、信頼できる人に引き継いでもらいたいと考える方にとって、良い方法となるでしょう。

譲渡を行う際には、名義変更の手続きを忘れずに行うことが重要です。名義変更をしないと、自動車税の請求がご自身に来てしまったり、万が一事故が起きた際にトラブルに巻き込まれる可能性があります。

手続きは、譲り受ける方と協力して、運輸支局・軽自動車検査協会で行うことになります。

一時抹消登録

「一時抹消登録」とは、車の使用を一時的に中止し、自動車税などの支払いを停止する手続きです。売却先が決まるまで一時的に維持費を抑えたい場合に有効な方法です。

乗らなくなった車の廃車をするなら「困った車買取り専門®船橋店」へ!

廃車手続きは複雑で、費用もかかるのではないかとご不安に思われるかもしれません。

そこで、船橋市およびその近隣にお住まいの皆様には、廃車に関するあらゆるお困りごとを解決する「困った車買取り専門®船橋店」が、お客様の大切なお車を、手間なく手放すお手伝いをさせていただきます。

廃車を検討する際のよくある疑問と「困った車買取り専門®船橋店」の解決策

廃車を検討される際、多くの方が抱かれる疑問と、それに対する「困った車買取り専門®船橋店」のサービス内容を、以下にご紹介いたします。

  • 「動かない車や事故車でも買い取ってもらえるのでしょうか?」

ご安心ください。「困った車買取り専門®船橋店」では、エンジンがかからない不動車や、事故で損傷したお車、あるいは年式の古いお車や走行距離の多いお車など、どのような状態のお車でも査定・買取の対象とさせていただいております。

 

通常の買取店では難しいとされるお車でも、部品としての価値や資源としての価値を見出し、適正な価格で買い取らせていただきます。

  • 「廃車費用はどのくらいかかるのでしょうか?」

一般的に、廃車にはレッカー費用や解体費用、手続き代行費用などがかかると言われております。しかし、「困った車買取り専門®船橋店」では、お車の引き取りから廃車手続きまで、原則として費用はいただいておりません。

 

むしろ、お車を買い取らせていただくことで、お客様には買取金額をお支払いすることが可能でございます。費用負担を気にすることなく、お車を手放していただけます。

 

  • 「廃車手続きは複雑で、自分で行うのは大変そう…」

廃車手続きには、必要書類の準備や陸運局での抹消登録など、専門的な知識と手間がかかります。「困った車買取り専門®船橋店」では、これらの複雑な手続きをすべて代行させていただきます。

 

お客様にご用意いただく書類は最小限に抑え、スムーズな手続きをお約束いたしますので、ご安心ください。

「困った車買取り専門®船橋店」が選ばれる理由

  • とことん親切・丁寧な対応【親切丁寧スマイル0円】
  • きっちり・ハッキリ・しっかりを心がけた【わかりやすい料金】
  • 距離の遠近に関係なくスピーディーに対応【引き取りの遠近は関係ありません】
  • 車をご持参してくださったお客様には査定額に交通費をプラスする【プラス査定】がございます。

さらに、土日祝日も営業しております!

お車の処分・買取りだけではなく、陸運局を通しての事務手続きも弊社で行っておりますので、上記にて記載した必要書類をご準備ください。

よくある質問

Q.運転免許の返納は義務ですか?

運転免許の返納は、ご自身の判断による任意の手続きであり、義務ではありません。運転に不安を感じるようになった場合や、運転の必要性がなくなった場合に、自主的に選択するものです。

しかし、運転能力が低下しているにもかかわらず運転を続けることは、ご自身や周囲の方々を危険にさらす可能性があるため、慎重な判断が求められます。

Q.運転免許を返納すると、どのような特典が受けられますか?

運転免許を返納し、「運転経歴証明書」を取得すると、様々な特典を受けられる場合があります。これらの特典は、各自治体や企業によって内容が異なります。

  • 公共交通機関の割引
  • 商業施設の割引
  • レジャー施設の割引
  • 金融機関の優遇   など

Q.運転免許を返納する際、費用はかかりますか?

運転免許の返納自体に手数料はかかりませんが、「運転経歴証明書」の交付を希望される場合は、手数料が必要となります。

手数料は各都道府県で定められていますが、一般的には1,000円程度です。詳細については、手続きを行う警察署や運転免許センターにお問い合わせください。

また、運転免許を返納した後に、公共交通機関の割引やタクシーチケットなどの特典を利用する際には、別途費用が発生する場合があります。これらの費用は、各自治体やサービス提供者によって異なります。

まとめ

高齢者の運転免許返納は、ご自身とご家族の安全を守るための前向きな選択です。

デメリットとして、ライフスタイルへの影響はあるものの、返納後は運転経歴証明書を活用でき、多くの場面で本人確認や各種優遇サービスを受けられるメリットもあります。

 一方で、現実的な問題は「乗らなくなった車をどうするか」。

放置すると税金や保険、車検などのコストが発生し、バッテリー上がり・盗難等のリスクも増えます。不要になった車は、廃車の検討を含めて早めの対応が安心です。

そんな時は、千葉県船橋市の「困った車買取り専門®船橋店」にお任せください。

廃車手続きからお車の引き上げまで、まとめてサポートいたします。エンジンがかからない車や長期放置のお車でもご相談ください。抹消登録や自動車税・自賠責の未経過分の還付手続きも、分かりやすくご案内します。

また、当社で買取りの際は、免許返納後の運転経歴証明書をご提示いただければ、60歳以上の方に限り買取額を3,000円プラスいたします。

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