廃車を放置するとどうなるの?私有地に放置された車の対処法も解説

  

自宅のガレージや駐車場に長く眠っている車を、そのまま放置していませんでしょうか。

もしくは、私有地に自分や家族以外の知らない車が放置されて困ってはいませんか。

その場所からまったく動かさなければ、このままにしてもいいかと考えてしまいがちですが、決してそうではありません。

車は放置をし続ければさまざまなデメリットがありますので、できる限りはやい段階で処置するべきです。

そこで今回は、ご自身の放置車と他人の放置車についてお話ししますので参考にしてみてください。

車を長年放置する最大のデメリットは?

 

もし、ご自身が所有している車を、自宅ガレージなどに長年放置している場合、たくさんのデメリットがあります。

車を放置しても維持費はかかる

すでにご存知かもしれませんが、車を持ち続けていると各種税金や場所によっては駐車場代もかかってきます。

自動車税は毎年発生するものですし、万単位でかかってくるため、大きな出費につながります。

廃車手続きはかなり面倒かもしれませんが、放置し続ければするほど無駄に費用がかかってしまいます。

車を動かさないことで劣化スピードが速まる

なんでもそうですが、物を大切にしたいと思えば置いている場所からまったく動かさず、使用もしないのがベストだとお考えのはずです。

しかし車の場合は、まったく動かさずに放置をすると劣化スピードが速まります。

例えばバッテリーは、車を走らせることで充電をしていますが、まったく動かさないと自然放電によりゆっくりと電力が減っていきます。

結果、バッテリーが上がってエンジンがかからなくなってしまいます。

車検切れになると車を移動できなくなる

車を放置しているということは、もしかしたら車検が切れている可能性があります。

当然ですが、車検切れの車は公道を走れません。

仮に公道を走りたいとなった場合は、仮ナンバーを発行したり、レッカーなどで移動したりしなければなりません。

かなり面倒ですしお金もかかるため、できるだけ期間内に適切な対応をするべきです。

放置車両を発見した際にはどう対処するべき?

 

ここからは、自分の所有車ではなく、全く知らない人が放置している車をどうするべきなのかについて解説します。

まずは放置車が誰のものなのかを調べる

放置車両がある場合、確実にその車の所有者が存在しているはずです。

つまり、放置車両の所有者を見つけることが最優先となります。

放置車両の所有者を特定するためには、まず警察に相談されることをおすすめします。

ただし、警察は民事不介入ということもあり、積極的に捜査をしてくれるわけではありません。

仮にナンバーや車台番号が分かる場合は、運輸支局や軽自動車検査協会で所有者を調べられます。

とはいえ、個人情報の観点から簡単には教えてくれないため、事前に運輸支局や軽自動車検査協会に問い合わせをしておくといいでしょう。

所有者に放置車両を移動してもらうようにお願いする

運輸支局や軽自動車検査協会で登録事項証明書を発行してもらうと、放置車両の所有者の名前や住所が分かります。

もし、いずれかの方法で放置車両の所有者が分かれば、ただちに移動してもらうようにお願いをします。

できるだけ履歴が残る、内容証明郵便などで対応するといいでしょう。

ただし、長年車を放置しているということは、移動のお願いを素直に聞いてもらえない可能性があります。

内容証明でも応じない場合は簡易裁判所に任せる

放置車の所有者が分かり内容証明を送っても無視される場合は、簡易裁判所で訴訟を起こすことになります。

もし勝訴できれば放置車両の所有者が自分にうつり変わるため、そのタイミングで廃車手続きを行います。

ただし、まずは競売手続きを経て落札しないとその車は所有物になりません。

また、車に価値がないとされる場合は競売ができないため、強制執行によりようやく廃車手続きができるようになります。

法的な部分が入ってくるため、弁護士などに介入してもらうと安心です。

放置車両は勝手に廃車をしてはいけないの?

 

私有地などで、全く知らない車が長年放置をされてしまい、お困りの人は多いのではないでしょうか。

できるなら今すぐにでも撤去したいものですが、そもそも所有者の許可なく車を撤去しても大丈夫なのかが気になるものです。

実はどんなに迷惑状態で放置された車であっても、勝手に撤去はしてはいけません。

なぜなら、放置車両を勝手に廃車にすれば、逆に車の所有者から訴えられる可能性があるからです。

放置車両の被害にあっている側からすれば、迷惑を被っているため廃車手続きをしただけなのに、その行動により訴えられてしまうという悲惨なことになってしまいます。

やはり、まずは勝手な判断をせずに警察や場合によっては弁護士に相談し、その後の手続きを間違いなく進めていかれることをおすすめします。

廃車を放置している理由を考えよう!

 

普通の常識を持っていれば、他人の土地に車を放置することは絶対にありえません。

しかし、現実で見れば非常識で迷惑をかけても何も感じない人がいるのも事実です。

さらなるトラブルに巻き込まれないよう、廃車を放置されている理由を考えておくといいでしょう。

車検切れで動かせないから放置した

廃車を放置する理由に、車検が切れた、もしくは車検切れまでの日数が残りわずかのため、わざと放置したことがあげられます。

廃車をする場合、廃車の解体費用やレッカー代、など数万円単位で発生するため、だったらもう放置しようと諦めてしまうというわけです。

とんでもない理由ですが、廃車にかける費用が1円もなく追い詰められてしまうと、見ず知らずの場所で車を放置して誰かに処分をしてもらうのを待っています。

事故や病気により車を動かせなくなった

廃車にする費用がないから放置、というわけではなく、近いうちに車を移動するつもりが、車の所有者が病気や事故による入院で動かせなくなるケースもあります。

とくに車の所有者が亡くなってしまった場合、当然ながら誰も車を引き取りにこないため、土地の所有者はかなり困ってしまいます。

車が盗難されてそのまま放置された

現在日本では、人気のある車種はところ構わず車本体ごと盗まれています。

盗難車は足がつかないよう、一時的に適当な場所に車を保管するケースが多いですが、何らかの理由でそのまま放置される場合があります。

もちろん、車の持ち主も車本体がどこに消えたのかも見当がつかないですし、盗難届をだしたとしてもすぐに発見できるわけでないため、気づかないまま放置車になってしまいます。

放置車両を廃車にする場合に注意するべきこと

 

放置車両は、どんな状況でもあっても車の所有者以外に勝手に動かしてはいけません。

所有者の許可なく勝手に撤去しないこと

例えば私有地に、知らない人の車が放置されていると、どう考えても被害者は私有地を管理している人です。

当然、私有地の管理者からすれば、車を勝手に移動や廃車にしたいと考えたくなるものです。

ですが、勝手に車を撤去した場合は車の所有者から訴訟を起こされる可能性があります。

私有地の管理者からすれば100%納得できないことですが、これは法律で決められているため下手に動かせません。

さらに言うと、警察は事件や事故でない案件は真剣に対応してくれないため、悩ましい問題と言えます。

車の所有者と直接のやり取りをしないこと

もし、車の所有者と直接的に連絡が取れるのであればそれに越したことはありません。

なぜなら、迷惑だから車を移動してほしいと伝えられるからです。

こちらの要求に素直に応じてくれればいいですが、そう簡単にいくものではありません。

迷惑駐車をしている人に向けて、もしかしたら正論は通用しない可能性があるからです。

場合によっては、迷惑行為がエスカレートすることを考えると、直接のやり取りはおすすめできません。

できるだけ法律の専門家を経由して対応してもらうこと

放置車両の持ち主は、どんな人かは分かりません。

もしかすると、法の知識をひけらかしてくる可能性があります。

でしたら、法の専門家でもある弁護士に介入してもらうのが安全な方法だと言えます。

当然ながら、弁護士に相談、依頼をすると高額な費用が発生する可能性があるため、事前に費用を確認しておくべきです。

もしくは、撤去が可能であれば廃車買取業者に相談しておくのもいいでしょう。

放置車両を廃車にするためにやるべきことは?

 

放置車両を廃車にできるところまでくれば、あとは実際に手続きを進めていくだけです。

もし、手間なく放置車両を廃車にしたい場合は、廃車買取業者に任せられることをおすすめします。

なぜなら、廃車買取業者はその名の通り、廃車を専門に取り扱っているからです。

廃車買取業者は、車の引取りから手続きまで全てを行ってくれるため、依頼者は必要な書類を準備しておくだけですべて完結します。

しかも、廃車買取業者によってはレッカー代や手続きにかかる費用が無料で、なおかつ車を買い取ってくれる可能性があります。

つまり、依頼者は廃車にかかる費用を一切負担することなく、しかもいくらかのお金がもらえるというわけです。

レッカーや手続き費用の有無、買取金額は廃車買取業者によって異なるため、事前に確認しておくといいでしょう。

まとめ

ご自身が所有している敷地内での放置車両と、私有地に見知らぬ人が放置している車の対処法についてお伝えしました。

前者であればご自身が好きなタイミングで廃車ができますが、後者の場合は車の所有者に許可なく勝手に廃車や撤去ができないため、非常に難しい問題だと言えます。

しかし、まったく打つ手がなく泣き寝入りをしないといけない、というわけではありませんので、まずはできることをやってみてはいかがでしょうか。

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