
車を手放す時、「廃車」という言葉はよく耳にするものの、実際の手続きや手続きに関連する用語は意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、廃車にまつわる基本的な専門用語をカテゴリー別に分かりやすく解説すると共に、役立つワンポイントアドバイスもご紹介します。廃車に関わる様々な用語を理解することで、スムーズに車を手放すための知識を身につけることができるでしょう。
また、実際にお客様からいただいた「お悩み事に対する回答」も併せてご紹介するので、廃車をご検討されている方は、ぜひ参考にしてください!
※「廃車の買取手続き」についての詳細は「廃車買取に必要な手続きは?流れと注意するべき4つのポイント」をご覧ください。
※廃車にした際の自動車税と還付金については「車を廃車にした時の自動車税とは?還付金を受け取れる条件」をご覧ください。
「廃車・抹消登録手続き」に関連する用語

廃車手続きには様々な専門用語が登場し、初めての方にとっては複雑に感じるかもしれません。ここでは、廃車や廃車手続きを進める上で知っておくべき基本的な用語を解説します。
廃車
廃車とは、道路運送車両法に基づき、車の所有者が使用をやめ、法的な手続きを経て登録を抹消することを指します。
単に車を動かさなくなっただけでは廃車とはならず、運輸支局(陸運局)で正式な手続きを行う必要があります。
また、廃車には「永久抹消登録」と「一時抹消登録」の2種類があります(以下参照)。
永久抹消登録
永久抹消登録とは、車を完全に廃車にするための手続きです。一度 永久抹消登録を行うと、再び登録することはできません。
この手続きは、車を解体処理した後に運輸支局で行います。事前に解体業者で「解体証明書」を受け取り、それを元に抹消手続きを進めます。
一時抹消登録
一時抹消登録とは、車を一時的に使用しない場合に行う手続きです。一時抹消登録を行うと、普通車の場合は“翌年度以降の自動車税(種別割)の支払いが停止”されます。
ただし、軽自動車の場合は、納めた軽自動車税の還付がないため注意が必要です。
再度車を使用する場合は「新規登録(中古新規登録)」の手続きを行い、車検を取得する必要があります。
廃車手続き
廃車手続きとは、車の登録を抹消するために行う一連の事務処理のことです。手続きの内容は、「永久抹消登録」か「一時抹消登録」かによって異なります。
一般的には、必要書類を揃えて、以下に提出して手続きを行います。
- 普通車は「運輸支局(陸運局)」
- 軽自動車は「軽自動車検査協会」
また、廃車に伴い「自動車税の還付」や「自動車重量税の還付」が発生する場合もあります。具体的な手続きの流れは、自動車検査登録総合ポータルサイト(国土交通省)や各自治体運輸支局、軽自動車検査協会のWebサイトで確認できます。
永久抹消登録に必要な書類
書類名 | 普通車(運輸支局で手続き) | 軽自動車(軽自動車検査協会で手続き) |
自動車検査証(車検証) | 必要 | 必要 |
ナンバープレート(前後2枚) | 必要 | 必要 |
所有者の印鑑証明書 | 必要 | 不要 |
所有者の印鑑 | 実印 | 認印(実印不要) |
解体証明書 | 必要 | 必要 |
永久抹消登録申請書 | 必要 | 不要 |
軽自動車検査証返納届 | 不要 | 必要 |
委任状(所有者以外が手続きする場合) | 必要 | 必要 |
一時抹消登録に必要な書類
書類 | 普通車(運輸局で手続き) | 軽自動車(軽自動車検査協会で手続き) |
自動車検査証(車検証) | 必要 | 必要 |
ナンバープレート(前後2枚) | 必要 | 必要 |
所有者の印鑑証明書 | 必要(発行後3ヶ月以内) | 不要 |
所有者の印鑑 | 実印 | 認印(実印不要) |
一時抹消登録申請書 | 必要(運輸支局で入手) | 不要 |
軽自動車検査証返納届 | 不要 | 必要(軽自動車検査協会で入手) |
委任状(所有者以外が手続きする場合) | 必要 | 必要 |
★「困った車買取専門Ⓡ船橋店」からワンポイントアドバイス★
廃車手続きに必要な書類を準備する際に「車検証の住所と現住所が違う方」が多くいらっしゃいます。
例えば、引っ越しをして自動車税の送り先の変更をされていない方や、引っ越しても車検を受けているから、車検証の住所は変わっていると思っている方などが多く見られます。
車検証と現住所が違う場合は、住民票や戸籍謄本など、元住所を辿ることができる書類があれば大丈夫です。
廃車証明書
廃車証明書とは、永久抹消登録が完了した際に交付される書類です。
- 普通車の場合は「登録識別情報等通知書」
- 軽自動車の場合は「自動車検査証返納証明書」 が発行されます。
この書類は、以下の手続きに必要となる重要な書類なので、大切に保管しましょう。
- 自動車税・自動車重量税の還付手続き(普通車のみ)
- 自動車保険の解約手続き
- リサイクル預託金の払い戻し手続き
廃車の具体的な手続きの流れは、各自治体運輸支局(普通車)や軽自動車検査協会の公式サイト(軽自動車)で確認することができます。
また、こちら「廃車買取に必要な手続きは?流れと注意するべき4つのポイント」も併せてご覧ください。
所有者権限解除
車検証上の所有者を自分名義に変更する手続きのことです。車の売却や廃車、車検証情報の変更などの手続きを行う際に必要になります。
★「困った車買取専門Ⓡ船橋店」からワンポイントアドバイス★
ローンで車を購入した場合、車の所有者はローン会社やディーラーになるため、廃車手続きを行う場合は、所有者となっているローン会社やディーラーから「所有権解除書類」を発行してもらう必要があります。
「所有権解除書類」をもらうためには、ローンの支払いが全て完了していることが条件となります。もしローンが残っている場合は、先にローンを完済しないと所有権を解除してもらうことができません。
「所有権解除書類」がないと、運輸支局での廃車手続きが進められないので、事前に確認・準備が必要となりますので注意してください。
解体証明書
解体証明書とは、自動車リサイクル法に基づいて、解体業者が発行する“自動車が正式に解体されたことを証明する書類”のことです。永久抹消登録の手続きを行う際に「車は解体済み」であることを証明するために必要な書類です。
解体届
解体届出とは、車の所有者(または代理人)が、車を解体した後に運輸支局や軽自動車検査協会に提出する書類のことです。
解体業者が車の解体作業を行い、リサイクルシステムに「解体報告」を登録した後、この解体届出を行うことで、車は正式に「登録抹消(廃車)」となります。
解体返納
解体返納とは、使用済みの自動車を解体し、その情報を運輸支局や軽自動車検査協会に届け出る手続きです。
この手続きを行うことで永久抹消登録が可能となり、一定の条件を満たすとリサイクル預託金の未使用分が返金される場合があります。
リサイクル預託金の返還手続きは、「自動車リサイクル促進センター(自動車リサイクルシステム)」のサイトから申請します。
「自動車税」に関連する用語

車を所有・使用する際に関わる税金には、主に以下の3種類があります。
自動車税
自動車税とは、普通自動車を所有している方に対して、毎年4月1日時点で課税される都道府県税のことです。排気量ごとに税額が定められており、排気量が大きいほど税額は高くなります。
廃車手続きを行い、一時抹消登録または永久抹消登録をした場合、残りの月数分の税金は月割りで還付されます。
詳しくは、各地方自治体税務当局のWebサイトで詳細を確認できます。
軽自動車税
軽自動車税は、軽自動車の所有者に対して、毎年4月1日時点で課税される市区町村税のことです。税額は、用途(自家用・営業用)や車種区分(乗用車・貨物車など)、初度登録年月によって異なります。
普通自動車税とは異なり、年額課税のため、廃車手続きをしても途中での還付は基本的にありません。詳細は、軽自動車検査協会のWebサイトで確認できます。
自動車重量税
自動車重量税は、車両の重量に応じて課税される国税で、通常は車検時にまとめて納付します。永久抹消登録を行った場合は、車検の残存期間がある場合のみ、その分の重量税が還付されます。詳細は、国土交通省のWebサイト、国税庁のWebサイトで確認できます。
「車の状態」に関連する用語

車の状態に関する用語は、車の年式、走行距離、事故歴や故障の有無など、車両のコンディションを表す際に使用されます。
中古車の売買や買取、査定の際に重要視されるポイントであり、車の価値や取引条件に大きく関わってきます。
過走行車
過走行車とは、一般的に走行距離が10万kmを超えた車のことを指します。
最近の車は耐久性が高いため、過走行だからといって必ずしも故障が多いわけではありません。
ただし、10万kmを超えると、エンジン内部のピストンの動きとバルブの動きを同期させる役割のタイミングベルトやブレーキ関連、足回り部品などの消耗品の交換が必要になることが多く、購入や売却時には注意が必要です。
走行距離だけでなく、メンテナンス履歴や整備状況の確認が重要です。
高年式車
高年式車とは、一般的に製造から5年以内の“比較的新しい年式の車”のことを指します。
年式が新しいため、最新の安全装備や快適機能が備わっていることが多く、走行距離も少ない傾向があります。
新車より価格が安価で、状態も良好な場合が多いため、コストパフォーマンスを重視する方に人気があります。
古年式車
古年式車とは、一般的に製造から10年以上経過した“年式の古い車”を指します。
経年劣化によって、内外装の傷みや消耗部品の交換が必要な場合が多く、車検や維持費がかかる傾向があります。
ただし、メンテナンス状況が良好であれば、長期間使用できる車もあります。
解体車
解体車とは、解体業車によってエンジン・車体・タイヤ・内装部品などが取り外され、“車として走行できない状態”の車を指します。
分解・解体された部分は、部品や資源としてリサイクルや廃棄の工程に移ります。永久抹消手続きを行うと、解体証明書が発行されます。
事故現状車
事故現状車とは、事故によって損傷を受けたまま、修理されていない状態の車を指します。フレームやボディに大きなダメージがある場合も多く、そのままでは公道走行ができないケースが一般的です。
★「困った車買取専門Ⓡ船橋店」からワンポイントアドバイス★
事故現状車の引き取り依頼は多々ございます。
例:「事故を起こして車両の保険料をもらったが、直してまで乗るつもりがないので買い取ってほしい」
事故後、お客様がレッカー屋さんに依頼した後に「置き場代が1日3,000円かかるから、早急に引き取りに行ってほしい」「レッカー屋さんにおいてあるので、そのまま買い取って処分してほしい」など。
「困った車買取専門Ⓡ船橋店」では、このようなご依頼やご要望にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください!
修理履歴車
修理履歴車とは、過去に事故や故障により、外装や機械部分などの修理が行われた履歴がある車のことを指します。
フレームなど骨格部分にまで損傷が及んだ場合は「修復歴車」となりますが、軽微な修理履歴も「修復歴車」に含まれます。
不動車
不動車とは、故障や事故、長期間放置などにより、エンジンがかからず自走できない状態の車を指します。
原因はバッテリー上がりやエンジン故障、足回りの損傷などさまざまで、状況によっては修理で再び動かせる場合もあります。
売却や廃車手続きの際は、レッカー移動が必要になるケースが多いのが特徴です。
放置車
放置車とは、長期間にわたって使用されず、私有地・公道・駐車場などに放置され、適切な管理や移動がされないまま放置されている車のことを指します。
ナンバープレートがついている場合と外されている場合や、パンクして動かない場合、所有者不明や所有者と連絡が取れない場合も多く、道路交通法や自治体条例で取締対象になることもあります。
★「困った車買取専門Ⓡ船橋店」からワンポイントアドバイス★
このような事故現状車・解体車・放置車・不動者の引き上げには、知識と経験がない場合、引き上げることが困難となります。多くの「困った車」を取り扱っている「困った車買取専門Ⓡ船橋店」では、このような知識や経験が豊富なスタッフがおりますので、安心してご依頼ください!
「税金・還付」に関連する用語

車を所有・使用する際には、さまざまな税金が課税されるほか、廃車や抹消登録を行うことで還付を受けられる場合があります。
ここでは、車に関わる税金および還付に関連する主な用語について解説します。
エコカー減税
エコカー減税とは、環境性能に優れた自動車を購入する際に、自動車重量税を減税する制度です。
減税額は、車の燃費性能や排出ガス性能によって異なり、基準を満たした車両ほど減税幅が大きくなります。
還付金
還付金とは、廃車手続きを行うことで戻ってくる税金のことです。
普通自動車の場合、自動車税は月割りで、自動車重量税は車検残存期間分が還付されます。廃車手続き(抹消登録)完了後に、所定の還付手続きを行う必要があります。(※軽自動車税には、還付制度はありません)
グリーン化特化
グリーン化特例とは、低排出ガス車や燃費性能の優れた車を取得した場合に適用される税制優遇措置のことです。
一定の環境性能基準を満たす車両について、翌年度分の自動車税や軽自動車税が軽減または免除されます。
(※自動車取得税は廃止され、現在は環境性能割が導入されています)
リサイクル券
リサイクル券とは、正式には「自動車リサイクル料金預託証明書」と呼ばれ、自動車リサイクル法に基づき、車の所有者がリサイクル料金を支払ったことを証明する書類です。
新車購入時の販売店や、中古車購入時に前オーナーが支払い済みであれば、車検証と一緒に車検証入れの中に保管されていることが多く、廃車手続きに必要になることがあります。
★「困った車買取専門Ⓡ船橋店」からワンポイントアドバイス★
リサイクル券は、平成17年式以降の車両は必ず支払っているものですが、「リサイクル券を無くした」「車検証入れに入っていない」というお客様が結構いらっしゃいます。
支払っている車両に関しては、「困った車買取専門Ⓡ船橋店」にて、再発行が可能です!「リサイクル券を無くした」など、お困りの際はご相談ください。
リサイクル預託金
リサイクル預託金とは、自動車リサイクル法に基づき、車の廃棄時に必要となるリサイクル費用を前もって支払うお金のことです。
これは、車を廃棄(解体)する際に発生する、エアバック・フロンガス・シュレッダーダストなどの処理費用を事前に支払うもので、2005年からスタートしました。
「手続きを行う機関」に関する用語

自動車に関する登録・抹消・検査などの手続きを行う際には、主に国や地方自治体が設置した専門機関が関与します。普通車と軽自動車では手続きを行う窓口が異なり、正しい機関に必要書類を提出することがスムーズな手続きのカギとなります。
ここでは、手続きを行う機関についてご紹介します。
運輸支局・自動車登録事務局
運輸支局とは、国土交通省の地方支分部局の一つで、各都道府県に設置され、車に関する登録や車検、名義変更、抹消登録、ナンバープレートの交付などの業務を行う機関です。
普通車、大型車、二輪車などの手続きは、運輸支局の一部門である、自動車登録事務局(自動車登録部門)で行われます。
軽自動車検査協会
軽自動車検査協会は、軽自動車に関する検査や登録、名義変更、抹消登録などの手続きを行う機関です。
軽自動車の新規登録や廃車手続き、一時抹消登録、所有者変更などは、すべて軽自動車検査協会で行います。
廃車にまつわる“よくある質問”
Q.車の鍵を紛失してしまいました。買取や処分することはできるでしょうか?
A.普通の買取業者では、買取りや処分することはできませんが、「困った車買取専門Ⓡ船橋店」では、そのような困った車もご対応しております。お気軽にご相談ください。
Q.亡くなった身内から相続された車の処分は、どのようにしたら良いでしょうか?
A.この手続きは、慣れてないと書類がわからないことがあるため、一般的な買取屋やディーラーでは、なかなかわからない場合があるようです。弊社では、様々な困った車を取り扱っておりますので、お困りの際はご相談ください。
Q.ハイブリッドの故障で修理したかったのですが、修理費が高額なので修理を諦めました。買い取ってもらえるでしょうか?
A.はい。可能でございます。ハイブリッドランプが故障してしまい、修理費が高いから買取をご要望される方もいらっしゃいます。
Q.所有者の都合上、書類はないのですが、車両だけを処分していただくことはできますか?
A.所有者・使用者のご都合で、書類は無いけど車両だけ処分をご依頼される方がいらっしゃいます。車両だけで書類が無い場合、受け付けない買取屋さんもござますが、弊社では、買取値は安くなりますが車両処分だけでもご対応させていただいております!
まとめ
本記事では、廃車にまつわる基本的な専門用語をカテゴリー別に解説しました。これらの用語を理解することで、廃車手続きをスムーズに進めることができるでしょう。
もし、不明な点があれば、自動車検査登録総合ポータルサイトや、各都道府県の自動車税事務所、運輸支局、軽自動車検査協会などに問い合わせてみてください。
また、「困った車買取専門Ⓡ船橋店」でも、いろいろな「困った車」を取り扱っていますので、ご不明な点やご不安な点があればお気軽にご相談ください!
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